中国租界のあった地域を舞台にした映画99

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中国租界のあった地域を舞台にした映画99

上海

上海租界とは、1842年の南京条約により開港した上海に設定された租界(外国人居留地)。当初、イギリスとアメリカ合衆国、フランスがそれぞれ租界を設定し、後に英米列強と日本の租界を纏めた共同租界と、フランスのフランス租界に再編されました。上海租界はこれらの租界の総称。1上海租界のうち、フランス租界を除いた数カ国が管理していた部分を特に共同租界といい、1842年の南京条約にもとづき同11月から12月にかけて設定され1943年まで続きました。2

1▶上海グラント(1996)3
1920年代の上海租界が舞台の香港映画。1980年にチョウ・ユンファ4(『王妃の紋章』国王役『ラスト・シャンハイ』主人公など)が許文強を演じたTVドラマの映画版。2008年にもTVドラマがリメイクされました。
  • 許文強(ホイ・マンキョン):レスリー・チャン『さらば、わが愛/覇王別記』『ブエノスアイレス』など。2003年46歳で投身自殺)台湾の抗日組織の一員。知らずに愛した女性が親友リクの許嫁で、抗日組織が狙う上海マフィア大親分の娘でした。
  • 丁力(ディン・リク):アンディ・ラウ『LOVERS』『唐人街探偵 東京MISSION(原題:唐人街探案3)』など)

この二人は ウォン・カーウァイ監督『欲望の翼』(1990)でも同じ一人の女性をめぐる二人の男性を演じています。

2▶(サイト内リンク)レスリー・チャン主演映画 さらば、わが愛/覇王別姫
30▶密偵(2016)日本統治時代に実在した独立運動組織「義烈団」が1923年3月14日〜16日に起こした黄鈺警部事件をモデルにした物語[1]。双方の情報戦の中、上海から京城に向かう列車にテロのための大量の爆弾が運ばれます。
29▶暗殺(2015)1911年のプロローグと1946年のエピローグにはさまれた1930年代、上海のに逃れた抗日勢力が企てる、日本支配下の朝鮮の京城(現在のソウル)における日本総督暗殺計画を題材に、立場が入り乱れる関係者を描いた韓国映画。

11▶危険な関係(2012)ラクロ『危険な関係』の舞台を1930年代の上海におきかえた作品
28▶シャンハイ(2010)5
1941年太平洋戦争勃発前夜の上海が舞台の米中合作映画。ジョン・キューザック(『ブロードウェイと銃弾』『大統領の執事の涙』ニクソン大統領役など)演じる、友人の死の真相を探る米国諜報員が、チョウ・ユンファ(『ラスト・シャンハイ』など)演じる裏社会のドンと、コン・リー(『上海ルージュ』『花の影』など)演じる妻に魅了されます。この二人は『王妃の紋章』でも王と王妃役で共演しています。諜報員を狙う日本人将校(渡辺謙)とその愛人(菊地凛子)など、それぞれの背景を背負い、それぞれなりのやり方で愛に殉じる姿を描いています。

37太陽の帝国(1987)6(英語: Empire of the Sun)スティーブン・スピルバーグ監督(『シンドラーのリスト』『SAYURI』『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』など)7
1941年、日本軍の上海制圧の際に両親とはぐれた少年が、日本軍の収容所で成長する姿を描いていますが、原作は、イギリスの小説家J・G・バラード8の体験をつづった半自伝的な長編小説です。ただし、原作者は両親と共に収容されていました。
主人公(クリスチャン・ベール)と一緒に収容されるアメリカ人ゴロツキにジョン・マルコビッチ伊武雅刀(軍曹)、片岡孝太郎(特攻隊少年)、ガッツ石松(日本兵上官)、山田隆夫(日本兵)など出演。
➤中国がアヘン戦争に敗戦し1843年にイギリス領事が着任してからイギリス貿易関係者が上海に居住するようになったのが上海のイギリス租界のはじまりと言えます。1942年に太平洋戦争開戦と日本軍の上海占領する前からイギリス人は上海から撤退をはじめています。映画の冒頭でも、香港やシンガポールに移る会話がされています。9
➤1987年のアカデミー賞の多数の賞の候補となったものの、同年は『戦場のメリークリスマス』が9部門を受賞しました。
➤舞台となった上海の背景には、1939年末に米国で公開され翌年アカデミー賞を9部門受賞した『風と共に去りぬ』10の上映看板が上げられています。
➤上海にはユダヤ人ゲットーもありました。当時の上海はビザが不要であったのでドイツから大勢のユダヤ人が逃れてきました。ドイツと日本の協定から、ユダヤ人たちは上海ゲットーから出ることを許されませんでしたが、反ユダヤ感情がそれほど強くない日本はドイツ当局への引き渡しや虐殺はしませんでした。「なぜ、それほどドイツ人はユダヤ人を嫌うんだ?」と好奇心から質問した日本の役人に「彼らは黒髪で背が低い人間(東洋人)を憎んでいるのだ」と返答したエピソードをウォーレン・コザック[11]が紹介しています。

57▶交錯する少年と世界の「通過儀礼」――スティーヴン・スピルバーグの『太陽の帝国』を見る 藤田秀樹 富山大学人文学部紀要第 61 号抜刷 2014年8月
➤この映画を分析する視点のひとつは、少年から大人への一般的な通過儀礼「分離」「過度」「統合」を辿っているというものです。母親やこれまでの環境からの「分離」を経て、名を変えて生き延びる設定をアイデンティティの消失としてしばしば死になぞらえられる「過度」とみなしています。最後に両親に再開し呆然とした様子の「統合」に至り、通過儀礼は終焉を迎えると読み取っています。
➤別の視点では、少年の戦闘機への傾倒を信仰になぞらえています。「もし神がぼくたちより高いところにいるとするなら,それはつまり,高いところを飛んでいるようなものということなんだろうか?」という少年のセリフから、少年にとって神とは戦闘機という形象を通してその像が具体化され、戦闘機こそ彼にとって神に他ならないものであることの暗示と推測しています。
あこがれの日の丸のついた戦闘機が、米軍の戦闘機(空のキャデラック)に駆逐され、戦闘機への信仰を主人公と同じくする日本人の特攻隊少年が米国人に撃たれます。そして少年は長崎におとされたという11原爆の光を見たと思います。「ぼくは今日,新しい言葉をひとつ覚えた。原爆という言葉だ。空を走る白い光のようだった。神が写真を撮ったみたいだった。ぼくはそれを見たんだ」。
この経験をとおして、少年の信仰が戦闘機に象徴される日の丸の世界から、人工の太陽(原爆)に象徴される新しい世界へ移ると同時に、大人に依存する少年時代から脱却したと読み取っています。
更に、英国人ですが上海生まれで現在の母国を知らない少年の視点から、上海に残っていた古き良き英国、占領された旧大国の中国、敗戦国日本と、新興国米国を対比させ、世界が古いライジングサンから新しいサイジングサンへ移行する象徴ともなっていると読み取っています。(英題:ライジング・サン)

3▶花様年華(2000)1960年代の香港が舞台、上海移民のヒロインが登場12
  1. ウィキペディア(日本語)上海租界
  2. ウィキペディア(日本語)上海共同租界
  3. ウィキペディア(日本語)上海グラント
  4. ウィキペディア(日本語)チョウ・ユンファ
  5. ウィキペディア(日本語)シャンハイ(映画)
  6. ウィキペディア(日本語)太陽の帝国
  7. ウィキペディア(日本語)スティーブン・スピルバーグ
  8. ウィキペディア(日本語)J.G.バラード
  9. 偉人たちの素顔~世界史コラム>歴史のはざまで活躍した、波乱万丈な人々の面白エピソードを紹介>上海租界の歴史と暮らし>投稿日2019年5月5日投稿者早瀬千夏
  10. ウィキペディア(日本語)J風と共に去りぬ(映画)
  11. 長崎の原爆の光が上海で見えたって本当ですか?映画の太陽の帝国で言ってました。又、見えるとしたら何処まで見えたのでしょうか?
  12. 華流映画コラム> 大人の恋と上海ノスタルジー。甘く切ない歌声に乗せて

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