サロメ×99
1預言者ヨネハの首を求めたヘロデ王の王女として聖書に登場する
オスカー・ワイルドのサロメ
1893年にパリで出版されました。それを元にした舞台ではサラ・ベルナールがサロメを演じました。1894年に出版された英訳版はビアズリーの挿画が使用されています。英訳はオスカー・ワイルドの同性の恋人でしたが、のちに著者本人が修正しています。内容の背徳性から英国では1931年まで上演できませんでした。1
- 01☞福田恆存 訳 『サロメ』〈岩波文庫〉岩波書店、改版2000年。
- 02☞西村孝次 訳 『サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇』〈新潮文庫〉新潮社、改版2005年。
- 03☞日夏耿之介 訳 『院曲 サロメ』沖積舎、2004年。
- 旧訳版の題名は『院曲撒羅米』(蘭台山房、1938年/東出版、1977年)
- 04☞『サロメ日本語訳』 – 白神貴士(2012)
平野啓一郎訳
注釈、訳者の解説、オスカーワイルド専門家の解説、宮本亜門による公演話、年表となども掲載。
カッパドギア人「あれが王妃のヘロディア?あの真珠だらけの冠を被って髪に青い粉を振った、あれが?」
➤ローマにの支配下に入ってからのシチリア島はワインの産地として有名でした。
第二の兵「シシリア産。血みたいに赤い酒だよ」
サロメ「ヨナカーン、お前の体が愛おしい」
解説:ワイルド特有のドラマツルギーに基づいている
➤【ミルラ】「没薬」東方三博士の三つの贈り物のひとつ。殺菌作用があり、香として利用されたとか。ミイラ作りにも利用され、語源になったとの説もあります。3
若いシリア人「君はミルラの木立のような人」
➤ヘロデアの近習と若いシリア人に同性愛の含意があることはワイルドの同時代においても明らかであった。初演では若いシリア人の役は女性が演じました。
こやつの父は王であった。わしに自らの王国から追い払われてしまったが。王妃だった母は、そなたが奴隷にしてしまったな、ヘロディア。そのために、こやつはここで客人の身分となった。だからこを、わしはこやつを隊長にしてやったのだ。
ヘロデやヘロディアなどはアラム語を喋っていたのかもしれないが、ローマからの使者たちとはラテン語だったのか?フローベールの《エロディア》の中では、シリア総督にちゃんと通訳がついている。兵士たちは、ヨナカーンの言葉がわからないと言っていて、これまでは当たり前のように、その晦渋な予言の内容が理解できないのだろうと思われてきたが、ひょっとすると彼のヘブライ語のせいなのではあるまいか? (訳者あとがきより)
純粋であるがゆえに薄幸な人生を送らざるをえなかった一人の女を描いた「純な心」、「無上の栄光を手にするかわり、自らの両親を殺めることになるだろう」という不吉な予言に翻弄された男の物語(「聖ジュリアン伝」)、サロメの首をモチーフにした「ヘロディア」を収録。この3作は順に「ボヴァリー夫人」「聖アントワーヌの誘惑」「サラムボー」の3長編を連想させるフローベール最晩年の遺言の書だ。(コメントより)
聖書の記述ではヨナカーンの首を求めるにあたって、彼女自身の意思が働いていないという点がある。(中略)母親の望みをそのまま口にするだけの娘から自分の欲望を力強く表現する女性への変貌、これがワイルドが行った決定的な改変といっていいだろう。
だがそれが完全にワイルドの独創であったとはいいきれない。ルネ・ラジールの指摘によれば、新約聖書で彼女を記述するのに用いられるギリシア語は「女の子供」を意味する。三島は座談会において「サロメは僕はspoiled childに作りたいのです」と発言している。(田中雄介の解説より)
熊の王アッタ・トロルを通して世間を風刺した作品。ヨハネの首に熱烈にキスするヘロディア像が描かれています。
演出しているちに主人公がサロメと酷似していることに気づいた。特殊な環境で育った純真無垢な少年や少女。思春期に、世間から見れば許させれない犯罪行為が、彼らにとっては気付きと達成、成長を意味している。ワイルドの人生をたどっていくうちにヘテロセクシュアルな視点にありがちな、セクシュアルな魔性の女性のような解りやすい話ではないと感じた(『サロメ』によせて 演出家 宮本亜門より)
この映画の演出のシーン。主人公の自害後の能舞台に広がる濃厚で真っ黒な血の上を、真っ白な花嫁衣裳を着た美しい妻が足袋で通りすぎ、その引きずったまっ白の裾が、ずずうっと血を引っ張っていくシーン(『サロメ』によせて 演出家 宮本亜門より)
日本での公演
オペラ
10☞シュトラウスのオペラ(1905)サロメ
5ワイルドの作品を元にオペラ化
☞R.Strauss:Salome (2007) Teresa Stratas (出演), Bernd Weikl (出演), Friedrich (監督)5つ星のうち4.6/ 118個の評価
- ☞1961年、シュトラウスのオペラ演出で宮廷の奴隷たちとしてすべて若い男たちを並べたルキノ・ヴィスコンティ3は、バイセキュシュアルであることをオープンにしていました。
- ☞『低地のサロメ』クリスティアン・ツァグラー作のアニメ短編。シュトラウスによるオペラの音楽を使用している。
11☞マスネのオペラ(1881)エロディアード
ギュスターヴ・フローベール の小説『三つの物語』を素材としています。3
研究書など
12☞サロメ―永遠の妖女 (新潮選書) 単行本 – 1989/7/1 山川 鴻
➤プロローグ
辻邦夫は利休を例にとって「美の絶対支配を望む存在」、高階秀爾は「男性原理に対する女性原理」、塩野七生はユディトやジャンヌ・ダルクのように「一国を救う烈女」と描いているといいます。
また、遠藤周作が、自分の恋愛を批判した者を徹底的に憎んだヘロディアこそ興味ある人物だと述べたことを紹介しています。
➤宿命の女
男を支配し滅ぼす宿命の女が、男にもてあそばれる女に変貌する事実を描いたものとして、ベルグのオペラ『ルル』を紹介しています。
13☞井村君江『「サロメ」の変容』(新書館、1990年)…『サロメ』がどのように受容されてきたかを分析した。三島由紀夫が岸田今日子を主演に演出したときのことが、書かれている。当時の関係者(三島、岸田を含む)の座談会付き。芥川龍之介の未発表原稿に『サロメ』をアレンジした作品があった事も記す。
14☞工藤庸子『サロメ誕生 フローベール/ワイルド』(新書館、2001年)…オリエンタリズムの見地からの作品論と、併せてフローベール『ヘロディア』、『サロメ』の新訳を収録。
主な映画作品
17☞『サロメ (1910年の映画)』
18☞In 1918, a silent film adaptation of Wilde’s play was released by Fox. Theda Bara 主演。「原作:フラウィウス・ヨセフス」としている。Directed by J. Gordon Edwards. The film, having been a relatively big-budget production exploiting the wildly popular Bara at the height of her “vamping” career, proved quite popular – yet this also contributed to some of the controversy surrounding it. Many churches in the US at the time of its release protested against what they saw as blatant immorality -with an often scantily clad Bara showcasing her sexual appeal to audiences- appearing in a film about religious subject matter[28]
19☞In 1923, a film adaptation of Salomé directed by Charles Bryant was released. Alla Nazimova, the Russian-American actress, played the protagonist. 同性愛者としてのワイルドに焦点をあてているアラ・ナジモヴァ主演。
20☞『サンセット大通り』ビリー・ワイルダー監督作品(1950年)。筋とは無関係だが、主人公ノーマ・デズモンドが女優復帰用に自ら執筆した脚本が「サロメ」の改作ものである。
22☞『ブレードランナー』(1982年)レプリカントのゾラが、タフィー・ルイスのクラブで踊り子をしている時の名前が「サロメ」。デッカードに見つかった彼女は、彼のネクタイで首を絞めて殺そうとする。
23☞『サロメの季節』 は、クリストファー・フランク監督による映画(1984年)。ワイルド作品をもとに、南フランスのコート・ダジュールで18歳の少女が男を翻弄するひと夏を描いたもの。
24☞The Canon Group produced a film adaptation, Salome[29] in 1986 directed by Claude d’Anna, a lavish period piece highly emphasised with sexual decadence, ambiguous WW2 inspired costumes and a breakthrough performance by Jo Champa in the title role delivering an exhilarating Dance of the Seven Veils.
25☞『サロメ (ケン・ラッセル作品)』Ken Russell 監督(1988年)、原題は”Salome’s Last Dance“。売春宿でワイルドのための私的に上演される体。ワイルドやアルフレッド・ダグラス等が登場し、映画内で「サロメ劇」を上演する。
26☞Throughout the 1994 movie A Man of No Importance and its 2002 musical adaption, the main character, Alfie, tries to produce a production of Salomé in his local church, and the play is often quoted and referenced.
27☞The 1999 film Cookie’s Fortune depicts a small Southern town preparing for a community production of Salomé, with Camille (Glenn Close) as the director of the play and Cora (Julianne Moore) in the role of Salomé.
28☞In the 1999 film Trick, the character Katherine is in a fictitious variation of Salomé whose story is set in a women’s prison. Aside from seeing characters in striped prison jumpsuits, however, no scene from the play is actually re-enacted.
29☞『サロメ (2002年の映画)』カルロス・サウラ監督作品。フラメンコダンスを使っている
30☞In 2011 Al Pacino revisited Wilde’s play, this time with a ドキュエメンタリー映画 entitled Wilde Salomé.[30] A version was released two years later as simply Salomé[31] minus the documentary elements with the stage performance as its sole focus. Written and Directed by Pacino himself, it featured redheaded Jessica Chastain as a crimson veil clad Salomé.
主な芸術作品
近代以前
洗礼者ヨハネの刑死はイエスの生涯の物語で重要な場面であるため、西洋絵画では古くからそれに関する絵画が描かれてきました。特にルネサンス期からバロック期にかけて、イタリアやオランダなどの画家たちによって、きわめて多くの作品のモティーフとされました。
なお男性の首をもつ女性のモティーフにはユディトがあるが、ユディトがしばしば剣をさげかつ首はそのまま持たれるのに対して、サロメは剣を持たずヨハネの首は皿に載せられて描かれるので注意が必要です。
13世紀まで
- 05☞『ヘロデ王の饗宴』、作者不詳〔ダウラーデ修道院〕、1100年頃
- 06☞『洗礼者ヨハネの死』、ギラベルトゥス(Gilabertus)、〔聖エティエンヌ大聖堂〕、1120-1140年
14世紀
- 47☞『ヘロデ王の饗宴』、ジョット・ディ・ボンドーネ、1320年
- 48☞『洗礼者の埋葬』、アンドレア・ピサーノ、1330年
- 49☞『福音書記者聖ヨハネとその生涯の物語』、 ジョヴァンニ・デル・ビオンド、1360-70年
- 50☞『ヘロデ王の饗宴』、スピネロ・アレティーノ、1385年
- 51☞『ヘロデ王の宴会』、ロレンツォ・モナコ、1400年頃
15世紀
- 52☞『洗礼者ヨハネの斬首』、マサッチオ、1426年
- 53☞『ヘロデ王の宴会』、ドナテッロ、1427年
- 54☞『ヘロデ王の宴会』、マソリーノ・ダ・パニカーレ、1435年
- 55☞『ヘロデ王の宴会』、フラ・フィリッポ・リッピ、1452-65年
- 56☞『ヘロデ王に渡される洗礼者ヨハネの首』、ジョヴァンニ・ディ・パオロ、 1454年
- 57☞『ヘロデ王の饗宴と洗礼者ヨハネの斬首』、ベノッツォ・ゴッツォリ、1461-62年
- 58☞『洗礼者の首』、ジョヴァンニ・ベリーニ、1464-68年
- 59☞『洗礼者聖ヨハネの斬首』、リーフェン・ファン・ラテム、1469年
- 60☞『ヘロデ王の饗宴』、ノーフォークのハイドン、1470年頃
- 61☞『聖ヨハネ』(祭壇用の作品)、ハンス・メムリンク、1474-79年
- 62☞『洗礼者ヨハネの斬首』、アンドレア・デル・ヴェロッキオ、1477-80年
- 63☞『洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ』、サンドロ・ボッティチェッリ、1488年
- 64☞『洗礼者ヨハネの首を持つサロメ』、コルネリス・エンゲブレフツゾーン、1490年頃
16世紀
- 65☞『洗礼者聖ヨハネの首と、悲しむ天使・プット達』、ヤン・モスタールト、16世紀初頭
- 66☞『聖ヨハネ』(祭壇用の作品、祭壇左側)、クウィンテン・マティス、1507-08年
- 67☞『洗礼者の斬首』、アルブレヒト・デューラー、1510年
- 68☞『ヘロディアの娘』、セバスティアーノ・デル・ピオンボ、1510年
- 69☞『サロメ』、ルーカス・クラナッハ、1510年頃
- 70☞『サロメ』、ティルマン・リーメンシュナイダー、1500-1510年
- 71☞『サロメ』、チェーザレ・ダ・セスト、1510-20年
- 72☞『サロメ』、ジアンペトリーノ、1510-30年頃
- 73☞『ヘロデ王に渡される洗礼者聖ヨハネの首』、アルブレヒト・デューラー、1511年
- 74☞『サロメ』、アロンソ・ベルゲーテ(スペイン)、1512年-1516年
- 75☞『洗礼者ヨハネの首を持つサロメ』、ティツィアーノ、1515年頃
- 76☞『洗礼者ヨハネの首』、ハンス・バルドゥング・グリーン(ドイツ)、1516年
- 77☞『洗礼者ヨハネの首を持つサロメ』、ヤーコブ・コルネリスゾーン・ファン・オーストザーネン(オランダ)
- 78☞『ヘロディア』、ベルナルディーノ・ルイーニ(イタリア)、1527-31年
- 79☞『洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ』、ティツィアーノ 、1530年頃
- 80☞『サロメ』、ルーカス・クラナッハ(父)、1530年
- 81☞『洗礼者ヨハネの斬首』、ヴィンチェンツォ・ダンティ(イタリア)、1569-70年
17世紀
- 91☞『洗礼者の首を持つサロメ』、カラヴァッジオ、1605年
- 92☞『洗礼者の斬首』、カラヴァッジオ、1605年
- 93☞『サロメ』、バッティステッロ・カラッチョロ、1615-20年
- 94☞『ヘロデ王の饗宴』、フランツ・フランケン二世、1620年頃
- 95☞『洗礼者聖ヨハネの首を持つヘロディア』、フランチェスコ・デル・カイロ、1625-30年頃
- 96☞『洗礼者ヨハネの斬首』、マテウス・メーリアン、1625-30年
- 97☞『聖ヨハネの斬首刑』、作者未詳(英国)、17世紀
- 98☞『ヘロデ王の前で踊るサロメ』、ヤーコブ・ホーゲルス、1630-55年頃
- 99☞『洗礼者聖ヨハネの首を受け取るサロメ』、レオナールト・ブラーメル(オランダ)、1630年代
- 36☞『洗礼者聖ヨハネの斬首』、マッシモ・スタンツィオーネ(イタリア)、1634年頃
- 06☞『洗礼者ヨハネの首を持つサロメ』、グイド・レーニ、1639-40年
- 07☞『洗礼者ヨハネの斬首』、レンブラント、1640年
- 08☞『洗礼者ヨハネの斬首』、ロンボウト・ヴァン・トロイェン、1650年代
- 09☞『ヘロデ王を非難する聖ヨハネ』、マッティア・プレーティ(イタリア)、1662-66年
- 45☞『ヘロデ王の前の洗礼者聖ヨハネ』、マッティア・プレーティ(イタリア)、1665年
- 46☞『ヨハネの首を持つサロメ』、カルロ・ドルチ、17世紀
- 11☞『聖ヨハネの斬首刑』、作者不詳(英国画派)、17世紀
19世紀後半以降
19世紀後半から20世紀初頭のいわゆる「世紀末芸術」
- 82☞『洗礼者ヨハネの首』、ユリウス・シュノル・フォン・カロルスフェルト(ドイツ)、1851-60年
- 83☞『洗礼者ヨハネの首を受け取るヘロディアの娘』、ギュスターヴ・ドレ、1865年
- 84☞『洗礼者ヨハネの首』、ジャン=バティスト・シャティニー、1869年
- 85☞『洗礼者ヨハネの斬首』、ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、1869年頃
- 86☞『サロメ』、アンリ・ルニョー(フランス)、1870年
- 87☞ギュスターヴ・モロー
モネ、ドガ、ルノワール、セザンヌなど印象派の画家たちと同時代に活躍し、象徴主義絵画の先駆者といわれるG.モローの幻想的な作品は同時代の芸術家たちに多大な影響を与えた。- 『ヘロデ王の前で踊るサロメ』、1874-76年
- 『出現』、1874-76年
- 『牢獄のサロメ』、1873-76年頃
- 『サロメ』、1876年
- 88☞ジェームズ・ティソ:
- 『踊るヘロディアの娘』
- 『ヘロデ王』
- 『皿の上の洗礼者ヨヘネの首』
- 89☞『サロメ』、リュシアン・レヴィ=デュルメル、1896年
- 90☞『サロメ』、フランツ・フォン・シュトゥック、1906年
その他
- 31☞In 1906, Maud Allan created a production entitled Vision of Salomé, which debuted in Vienna. It was based loosely on Wilde’s play. Her version of the dance of the seven veils became famous (and to some notorious) and she was billed as “The Salomé Dancer”. A production of the play led to a libel case in 1918, when Allan was accused of promoting sexual immorality.
- 32☞Antoine Mariotte also wrote Salomé in 1905, and he was involved in a debate with Strauss to prove that his music was written earlier than Strauss’s version. Mariotte’s version was premiered in 1908.
- 33☞1930年、Salomé by Manuel Orazi3のイラストレーション→
-
34☞In 1961, Caffe Cino playwright Doric Wilson wrote a comic re-imagination of Wilde’s Salome entitled Now She Dances!.
- 35☞The play was adapted for Australian TV in 1968 with Frank Thring as Herod.
- 37☞1970年代、『サロメ』ゲイを公言するリンゼイ・ケンプ3が、ワイルドの同性愛に焦点を当てて『サロメ』を演出しました。
- 38☞1986年、モーリス・ベジャール3のバレエ演出で、サロメは男物がガウンをまとっていました。
- 39☞Australian musician Nick Cave wrote a 5-act play entitled Salomé which is included in the 1988 collection of Cave’s writings, King Ink (the play alludes to the Gospel account, Wilde’s play, and Pierre Puvis de Chavannes‘s 1869 painting, The Beheading of John the Baptist).
- 40☞Skinny Legs and Al 現代的な少女「サロメ」が実質的な主人公である、いささか奇人とも言われるアメリカの作家トム・ロビンスの第五作となる小説(1990年)。その主な筋は、マンハッタンにある国連の建物の向かいに、ユダヤ人とアラブ人の二人がレストランを開くというもの。セクシャルな魅力を持つサロメがレストラン内のクラブで踊ることになる。[10]
- 41☞Andrew Lloyd Webber’s 1993 musical Sunset Boulevard features a song in Act I entitled “Salomé”. The song highlights Salomé’s infatuation with John the Baptist, and foreshadows Norma‘s obsession and later murder of Joe.
- 42☞The play, and most of the later filmed versions, have Herod as the centre of the action, dominating the play. Strong actors have been used to achieve this, such as Al Pacino in his 1980s Circle in the Square production; and in 2006, in a Los Angeles production.
先王ヘロデ大王の時代にザカリアというユダヤ司祭の妻エリザベートが老齢で産んだ子がヨハネで、キリスト教においては神の言葉を伝える預言者とされています。親戚の子イエスもヨハネに洗礼を受けました。この小説では、宴に出席する視察のローマ人からの圧力と、ユダヤ国を安定との板ばさみになっている王ができないことを、褒美という形で実行しやすいように図るサロメの姿を乳母の視点で描いています。
☞「貞女の言い分」妻ペネロペが語るオデュッセウス。女装して隠れていたアキレスを説得したのはオデュッセウスでした。彼らの働きで勝利を得たアガメムノン王は王妃により浴室で暗殺されました。夫オデュッセウスの言い分は83☞『イタリア異聞』に収録されている84☞「オデュッセイア異聞」。
☞「ユダの母親」ユダの読み書きの教師が、ユダの母親の教育ママぶりを語ります。彼はユダを、はじめは母親に、その後イエスという男に精神的支配を受け、そこから抜け出そうとするたびにヘマをする哀れな男性とみています。
☞「大王の奴隷の話」アレクサンドロス大王の奴隷が33歳で死んだ主人の人生を語ります。
☞「キリストの弟」パレスティナのユダヤ人男子は12歳から大晦日はイエルサレムに詣でるしきたりです。その頃から、キリストにかわって、父母の面倒を見てきた2歳下の弟が語ります。
☞妖女伝説(2) (ビッグコミックススペシャル) 星野之宣 (著) 5つ星のうち4.4/ 42個の評価
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