DX（Digital Transformation）
定義
2004年スウェーデンのウメオ大学教授のエリック・ストルターマンによる定義1
「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」2
経済産業省による定義
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」
日本における課題と実現シナリオ
デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン
（DX 推進ガイドライン）経済産業省 平成30年12月
（課題）
- 組織に関心はあるが成果に繋がっていない「デジタル技術を活用してビジネスをどのように変革するかについての経営戦略や経営者による強いコミットメント、それを実行する上でのマインドセットの変革を含めた企業組織内の仕組みや体制の構築等が不可欠」
- 既存のITシステムのブラックボックス化「既存の IT システムがビジネスプロセスに密
結合していることが多いため、既存の IT システムの問題を解消しようとすると、ビジネスプロセスそのものの刷新が必要となり、これに対する現場サイドの抵抗が大きいため、いかにこれを実行するかが課題」 - 人材育成の「時間がない」「組織（経営陣）の知識」「トレーニングのしくみ」
『DXレポート～ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開～』デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会の報告書
2025年の壁
DXが実現しなければ2025年には現在の３倍（最大12兆円）の経済的損失の可能性がある
（根拠）レガシーITシステム（21年以上）の増加、人材不足、ERPサポート終了など
DX実現シナリオ 既存ITの見える化をして、新しい技術を利用し、戦略を実現するシステム
導入手順（ガイドラインより）
- 戦略・ビジョンの提示、経営トップのコミットメント、体制整備（マインド・セット、推進・サポート体制、人材）、コストだけでなくビジネス推進のインパクトを考えた投資意思決定、スピード
- ITシステム構築体制、丸投げにしないガバナンス、業務部門の要件定義能力、現状ITシステムの仕分けと新システム導入リテラシー
デジタル・ディスラプション
デジタル・ディスラプション（破壊的創造・破壊的破壊的技術革新）シリコンバレー発祥の造語。
PayPal創業者のピーター・ティール「企業が新しいテクノロジーを使用してローエンド製品（低性能・低価格な製品）を開発・改良した結果、既存のハイエンド製品（高性能・高価格な製品）にとって替わる製品を生み出す現象」3
Tech Targetの定義「新しいデジタル・テクノロジーやビジネスモデルによって、既存製品・サービスのValue Proposition（バリュープロポジション）が変化する現象」4
（事例）1990年代、ソニー、キャノンがデジタル・カメラにシフトしたが、コダックは既存のカメラにこだわり続け倒産しました。5
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