べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜
第1話 ありがた山の寒がらす
1横浜流星:貸本屋を営む主人公蔦屋重三郎役
綾瀬はるか(語り)吉原遊廓内に存在した稲荷2九郎助稲荷役
高橋克実 重三郎の育ての親で引手茶屋「駿河屋」の旦那役
飯島直子 重三郎の育ての親で駿河屋の女将ふじ役
水野美紀 吉原の茶屋、松葉屋の女将いね役3
小芝風花(NHKドラマ「事件はその周りで起きている」など)吉原に実在した花魁、花の井役。重三郎の幼馴染。
珠城りょう(元宝塚男役トップスター)松葉屋の番頭新造とよしま役
安達祐実 女郎屋「大黒屋」の女将りつ役4
伊藤淳史(『任侠学園』など) 女郎屋「大文字屋」の旦那、市兵衛役5
かたせ梨乃 河岸女郎屋「二文字屋」の女将きく役
愛希れいか(元宝塚トップ娘役)松葉屋の元花魁で現二文字屋の女郎、病気療養中の朝顔役
その他、扇屋6など実在の妓楼名が登場します
六平直政 そば屋「つるべ蕎麦」の店主、半次郎役
中村隼人 旗本、長谷川平蔵宣以(後の鬼平)役
安田顕 炭売りに扮した平賀源内(厠の男)役
「百川」は江戸時代に反映した凝った料理を出す料亭です。7,8
眞島秀和 江戸幕府第10代将軍徳川家治役
冨永愛 大奥老女高岳役
渡辺謙 江戸幕府老、田沼意次役
田宮沢氷魚 意次の嫡男、田沼意知役
第2話 吉原細見『嗚呼嗚呼(ああ)御江戸』
平賀源内9(1783年没52歳)は男色家として知られ、歌舞伎役者の二代目瀬川菊之丞10(1773年没32歳)との仲は有名でした。
一方、吉原では、松葉屋の花魁、初代から9代までの「瀬川」が人気を博しました。11ドラマに登場する花の井は、後の五代目瀬川。大金で落籍されたときは江戸中の評判となりました。
安永3年(1774)、蔦重が編集した吉原細見(吉原のガイドブック)『細見嗚呼御江戸』に源内が序文を書きました。福内鬼外の筆名は浄瑠璃作者として。12
片岡愛之助 地本問屋(企画、制作、販売した出版社)鱗形屋孫兵衛役13
生田斗真 家治の従兄弟で一橋家当主一橋治済役。よしながふみ原作NHKドラマ「大奥」では仲間由紀恵が演じ、毒カステラを送る将軍生母として描かれました。
映美くらら(元宝塚女優)豊千代の乳母大崎役14。豊千代が将軍家斉15として即位した後は将軍付大奥御年寄の一人。
寺田心 吉宗の孫で田安家七男田安賢丸役。のちの松平定信。16
石坂浩二17 江戸幕府老中首座松平武元役。官位は従四位下・侍従、右近衛将監。
相島一之 江戸幕府老中松平康福役
平賀源内は、吉原は高くてしきたりが面倒で古臭いという若者が他の岡場所へ行くことについて、差別化を図りPRすべきと述べます。現代のビジネス戦略、マーケティングの基本ですね。
第3話 千客万来『一目千本』
原田泰造 田沼家ご用人三浦庄司役18意次の家臣には正規の武士ではない者、つまり浪人や農民などの出身者が多く、他家からは「異色の家」と言われつつ、このような斬新な雇用が田沼家独特の家風を築いたともされるそうです。
「一目千本」は千本の桜を一目で見渡せるという意味ですが、遊女を花に見立てた吉原ガイドブック。一般に販売されず吉原の馴染みにのみ配布された営業活動用希少本。人気絵師北尾重政19が描きました。
第4話 『雛(ひな)形若菜』の甘い罠(わな)
亡八猫自慢の会20。亡八とは《仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌 (てい) の八つの徳目のすべてを失った者の意から》郭 (くるわ) 通いをすること。転じて、遊女屋やその主人。21
江戸時代にも猫ブームがありました。綱吉の時代に「生類憐みの令」により犬が大切されただけでなく他の生き物も大切にされました22。
西村まさ彦 片岡愛之助演じる鱗形屋孫兵衛と裏で手を組む版元西村屋与八23役。史実では西村屋に婿養子に入った鱗形屋孫兵衛の次男。版行した磯田湖龍斎の『雛形若菜の初模様』24(大判100枚越えの揃物、後に鳥居清長、勝川春山画)は、始めは蔦屋重三郎と合梓でしたが25、間もなく単独版行になりました。
風間俊介 版元鶴屋喜右衛門役26
鉄拳(パラパラ漫画でブレイクした顔メイクのお笑い芸人)礒田湖龍斎27役
純悪(悪役俳優ユニット阿部亮平、山根和馬[nt)熊さん(熊吉)はっつあん(八五郎)役。主人公蔦重が何か思いつくときの脳内イメージとして登場。28
第5話 蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)
里見浩太朗 書物問屋の主人役
第6話 鱗(うろこ)剥がれた『節用集』
『節用集』は、漢字熟語をに多数収録して読み仮名をつける形式の用字集・国語辞典の一種。
川畑泰史 大阪の版元役
第7話 好機到来『籬(まがき)の花』
『籬の花』は26歳の蔦重が出版した吉原細見。籬(まがき、間垣)とは木や竹で編んだ垣根で、遊女たちと表通りのお客を隔てる格子窓のようにも見えます。29
山村紅葉 大文字やの遣り手役
尾見としのり 毎回モブ出演し、ネットをにぎわせている武士平沢常富30役31
正名僕蔵32 花之井を抱える松葉屋の主人役
肥後克広(ダチョウ倶楽部)33版木彫師役
声優たち 地本問屋役
第8話 逆襲の『金々先生』
恋川春町作の『金々先生栄花夢』34とは、黄表紙の作品のひとつ。上下二冊、安永4年(1775年)刊行。恋川春町の作・画。
市原隼人 史実でも瀬川を見受けした盲目の金貸し鳥山検校役。
第9話 玉菊燈籠恋の地獄
玉菊燈籠は吉原三大景容のひとつで、春に桜の木を大通りに植え桜並木になるようにする習慣と同様に、お盆に25歳で亡くなった才色兼備の太夫玉菊を偲んで灯籠を飾りました。35
第10話 『青楼美人』の見る夢は
美人画集『青楼美人合姿鏡』36には、北尾重政と、役者似顔絵で人気の勝川派を率いる勝川春章を絵師として遊女の日常生活を描かれています。37
前野朋哉 勝川春章役
第11話 『富本、仁義の馬面』
亡八の面々が、安達祐実演じるりつを師匠に三味線の稽古をしています。富本節は、初代富本豊前掾が1748年に創始した、常磐津節から派生した、浄瑠璃の三味線の歌音楽。38
寛一郎(父は佐藤浩市、祖父は三國連太郎) 馬面太夫と呼ばれる二代目富本太夫役。市川門之助の舞踊とともに人気を博す。
岡山天音(『翔んで埼玉』『引越し大名』『キングダム』など)『金々先生栄花夢』などの黄表紙本(大人向けんの知的ナンセンス本39)の戯作者、浮世絵師恋川春町役40
第12回 俄(にわか)なる『明月余情』
𠮷原の三景容と言えば、春の夜桜と玉菊燈籠、俄(にわか)でした。41俄狂言の略で、江戸時代に路上で素人が演じた即興の芝居を指します。歌舞伎の演目を再現したものもありました。毎年8月の祭り期間中に女性が扮装し芸を見せます。
毎回モブ出演でネットをにぎわせていた武士平沢常富が戯作者朋誠堂喜三二の正体として登場。
蔦重が吉原俄を記念して出した絵本『明月余情』の序文は、喜三二によるものです。42
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