被占領国とナチス・ドイツ
フランス
02☞『パリよ永遠に』(2014)占領軍が撤退する際のパリ破壊作戦を食い止めたパリ出身のスウェーデン外交官。
03☞『イングロリアス・バスターズ』(2009)ユダヤ・ハンターと言われるドイツ人に、ユダヤ系フランス人女性と、ユダヤ系アメリカ人チームが報復。
04☞『戦略大作戦』(1970)フランスでの戦闘中、捕虜のドイツ軍大佐から聞き出した、銀行に預けられている金塊を強奪しようとする米軍のチーム。
イタリア
オーストリア
1957年ウィーンの架空のホテル・オペラで、素性を隠して働く元ナチス親衛隊将校と、元収容所の少女の倒錯した愛の行方を描きます。少女は、フォルクスオーパー歌劇場5で上演されるオペラ「魔笛」の指揮者夫人としてホテルを訪れたのでした。シャーロット・ランプリング(『鳩の翼』、『ある侯爵夫人の生涯』主人公の母、『さざなみ』ベルリン銀熊賞など)出演。
➤ オーストリアは1942年の時点で、ドイツの7%を上回る国民のおよそ10 %がナチ党員で、オーストリア国民のナチ政策への加担は極めて大きく、彼らの一部は親衛隊に志願し、ユダヤ人の摘発、移送や東方のドイツ占領地域にあった強制収容所管理業務等において重要な役割を果たしていました。6
ノルウェー
ナチス・ドイツ軍によるノルウェー侵攻(ヴェーザー演習作戦)が起きる前日の1940年4月8日から国王ホーコン7世がナチス・ドイツからの降伏要求を正式に拒否した翌日の4月11日までを中心に描いています。7
君はわかっていないようだが、私はノルウェー史上で唯一 国民に選ばれた国王だ。この国は民主主義国家であって最も尊重すべきは国民の意見だ。今ここで私が決断すれば民主主義ではなくなる。この国の行く末は密談によって決まるのではない。国民の総意で決まるのだ
➤デンマーク王子であったホーコン7世は33歳の時に1905年にノルウェーの国王となり、ドイツ侵攻のあった68歳から5年間はイギリス王女であった亡妻の母国に亡命したものの、85歳で没するまで50年近く君臨し、一人息子のオラフ5世が後を継ぎました。
➤同時期にホーコン7世の兄であるデンマークのクリスチャン10世国王10と政府は内政の独立を条件に降伏し、その後国内でドイツ軍の占領に対し象徴国王として有形無形の抵抗を示しました。ホーコン7世と政府はイギリスに亡命し国外から対独抗戦を呼びかけました。
1943年、ナチスに追われるノルウェーのレジスタンス12人のうち、一人はその場で射殺、10人は捕えられ後に拷問や処刑で死亡しました。残る一人ヤン・バールスルード12だけが、凍傷と雪盲に苦しみながら地元民の助けを得てスウェーデンに脱出できた実話を元にした映画。逃げるヤンや彼を助けるノルウェー人たちと追手ナチスの将校の攻防に焦点を当てて描いています。
俺たちはノルウェー人に嫌われている。(中略)あれを見ろ、国王のモノグラムだろ?国民の愛されてる。彼らは日に日に大胆になっている。新しい象徴を見出されては困る。
(ナチスの将校が同僚に)
37☞『Nine Lives ( Ni Liv )』(1957)5つ星のうち5.0(4個の評価)同じ題材で、主人公のサバイバルに焦点を当てた映画。13
38☞『We Die Alone』(1955)David Howarth (著), 上記の原作
40☞『Escaping the Nazis: Jan Baalsrud’s Story (True Survival Stories) 』(2021)Betsy Rathburn (著), Tate Yotter (イラスト),子供向けの本
➤第二次世界大戦中のナチス占領下のノルウェーで女優として活躍するソニア・ヴィーゲット14。父と弟はレジスタンス活動に参加、脚本家の夫の愛人はソニアの衣装係という修羅場。英語とドイツ語が堪能でフランス語もそこそこ。
➤ナチスの国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェンは、彼女の人気に目を付けてプロパガンダに利用しようとしていた一方、隣国スウェーデンの諜報部はスパイとしてナチスに潜入することを要請しました。同時にソフィアの父が収容所に連行され、彼女は父を救うためテアボーフェンに接触します。
純正のアーリア人を生む出産施設(高い城の男シーズン2第5話)

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ポーランド
ウィリアム・スタイロンの小説(1979年)が原作。
➤アウシュビツ強制収容所にいたことがあるポーランド人女性をメリル・ストリープ17が、ポーランド訛りの英語で演じ、アカデミー賞主演女優賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞しました。
➤相手のユダヤ人役はケヴィン・クライン18
オランダ
➤オランダのウィルヘルミナ女王19は、1939年に中立宣言をしていましたが、1940年5月、ナチのオランダ侵攻に際して女王捕縛の命を受けたドイツの機動部隊から30分差で辛くも逃れ[4]ました。同日午後、イギリス海軍の支援を受け、同国の駆逐艦で亡命した女王は、ロンドンで亡命政府を樹立し、女王はラジオを通じて国民に語りかけ、レジスタンス運動の精神的支柱となりました。ロッテルダムは壊滅的な空爆を受け、オランダはドイツの占領下に入りました。20
➤オランダ軍はドイツとの闘いで95%のパイロットを喪失、辛くもイギリスに脱出した海軍中心のパイロットは、イギリス空軍の指揮下におかれました。米国に飛行学校を設立し教育を再開するも、インドネシア戦で日本帝国軍に壊滅させられました21。日本帝国軍がインドネシアを占領できたのは本国オランダがドイツの占領下にあったからとも言われます22。
➤オランダ人はゲルマン系が多く、ナチのユダヤ人政策にも無関心で、オランダ在住ユダヤ人の70~80%が殺害されたと言われています。戦後75年になる2020年の追悼行事で首相がはじめて謝罪しました。23
➤戦局が悪化するとドイツ軍はオランダ人の強制動員をはじめ、レジスタンス運動も激化しました。ドイツは報復として水上交通などを閉鎖しました。食糧や燃料の補給の途絶えた冬は「飢餓の冬」と呼ばれ、数か月でオランダ人2万人が命を落とすことになりました。犠牲者のほとんどは高齢男性であったと伝えられています。 [4][5]
のちの追跡研究により、飢餓を経験した妊婦から出生した子は高血圧や肥満になる確率が極めて高いことが知られています。当然、子供の身長や体重は通常時より小さく、その子(孫世代)も小さい子供が多いことから、飢餓の遺伝的影響は2世代以上に渡るとも考えられています。
➤ドイツが降伏文書に署名した3日後に、カナダ軍が首都アムステルダムに入城しました。24
オランダ王室のユリアナ王女は従妹であるカナダ総督夫人を頼って二人の娘と共にオタワに身をよせました。ユリアナはオタワ滞在中の三女出産を迎えましたが、オランダ国内で生まれないと王位継承権が得られないというオランダの法律に配慮し、カナダ議会は、ユリアナたちがいる病室をオランダの治外法権区域とする特別法を可決しました。マルフリーテ王女出生時には、国会議事堂でオランダ国旗が掲げられ、オランダ国歌を奏で、誕生を祝福しました。戦後、オランダ王室はお礼と友情の証として、毎年何万株ものチューリップの球根をオタワに送り続けています。25
➤大尉は趣味で切手を集めており、ウィルヘルミナ女王の切手話で主人公と知り合います。
➤大尉に連れられたドイツ人のパーティで、伴奏されるのはイタリアオペラ「アイーダ」の「凱旋行進曲」
➤占領時代を回顧する主人公が現在暮らすのは、イスラエルのユダヤ人コミュニティ「キブツ」。農業を中心とした独特の共同社会的な生活様式を発達させ、観光対象にもなっています。27
オランダのアムステルダムに隠れ住み、後に強制収容所で亡くなった少女の日記。
17☞『アンネの追憶』(2012)アンネ・フランクの「その後」について、アンネの親友ハネリ・ホスラーにインタビューした内容をまとめた書籍『もうひとつの「アンネの日記」』を原作としている[1]映画。28
- 20☞ジョージ・スティーヴンス監督、映画『アンネの日記』(The Diary of Anne Frank, 1959)
- 21☞永丘昭典監督、アニメーション映画『アンネの日記』(The Diary of Anne Frank, 1995)
- 22☞黒川万千代『アンネ・フランク その15年の生涯』合同出版、2009年。ISBN 978-4772604635。
- 23☞『母と子で見る アンネ・フランク―隠れ家を守った人たち』早乙女勝元、草土文化、1984年。ISBN 978-4794500373。
- 24☞エルンスト・シュナーベル『アンネのおもかげ』原田義人訳、みすず書房、1958年。全国書誌番号:58007232。
- 25☞マティアス・ハイル『永遠のアンネ・フランク』松本みどり訳、集英社、2003年。ISBN 978-4087733921。
- 26☞ミープ・ヒース『思い出のアンネ・フランク』深町眞理子訳、文藝春秋、1987年。ISBN 978-4163416304。
- 27☞ラウル・ヒルバーグ『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅 上巻』望田幸男・原田一美・井上茂子訳、柏書房、1997年。ISBN 978-4760115167。
- 28☞ジャクリーヌ ファン・マールセン『アンネとヨーピー わが友アンネと思春期をともに生きて』深町眞理子訳、文藝春秋、1994年。ISBN 978-4163485805。
- 29☞メリッサ・ミュラー『アンネの伝記』畔上司訳、文藝春秋、1999年。ISBN 978-4163549705。
- 30☞メリッサ・ミュラー『アンネの伝記(文春文庫)』畔上司訳、文藝春秋、2000年。ISBN 978-4167136284。
- 31☞キャロル・アン・リー『アンネ・フランクの生涯』深町眞理子訳、DHC、2002年。ISBN 978-4887241923。
- 32☞キャロル・アン・リー『アンネ・フランク 隠れ家で日記を書き続けた少女』橘高弓枝訳、偕成社、2003年。ISBN 978-4036450107。
- 33☞ウィリー・リントヴェル『アンネ・フランク 最後の七ヵ月』酒井府・酒井明子訳、徳間書店、1991年。ISBN 978-4193544435。
- 34☞オランダ国立戦時資料研究所『アンネの日記 研究版』深町真理子訳、文藝春秋、1994年(平成6年)。ISBN 978-4163495903。

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