『マインドマップ~デザイン思考の仕事術』

BDPM

マインドマップ1とはトニー・プサンが提唱した、可視化による思考・発想法です。思いついたことを中心から外側に向かって、中心部の繁華街から外側の郊外に向かって街が広がっていく地図のように描きます。

『マインドマップ~デザイン思考の仕事術~』

はじめに

マインドマップを使いこなすには100枚以上かかなければ難しいといわれています。[デザイン教育の現場で]

デザイン学生はきれいなマインドマップをかくので十数枚かくだけで身に着けるそうです。

本書では工業デザイナーでマインドマップの提唱者プサン公認インストラクターの2人が、敢えて「きれいな」マインドマップを描くことで、よいデザイン思考ができることを紹介しています。

第1章 デザイン思考とマインドマップ

ウィキペディア(日本語)ミニ(BMW)

ミニは、優れた設計思想と魅力的な「色・形」に、ユーザーの共感を誘うキャッチフレーズ(=物語)が結びついた稀有な商品です。      [デザインとは何か](太字;ブログ著者)

『デザイン思考の道具箱: イノベーションを生む会社のつくり方』 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 文庫 – 2013/11/8 奥出 直人 (著)慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
デザイン思考の心構え
1.経験の拡大
(ユーザーの横で観察するだけでなく同じ経験すをする)
2.プロトタイプ思考
(まず短時間でたくさんのプロトタイプを作って考える)
3.コラボレーション
(共同で作業する時間を作る)
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法 単行本 – 2002/7/25 トム・ケリー (著), Tom Kelley (著),
デザイン思考の方法論(「一見あてにならないほどシンプルな方法論」トム・ケリー)
1理解→2観察→3視覚化→4評価とブラッシュアップ→5実現

第2章 マインドマップのバージョンアップを目指す

『マインドマップ超入門 (トニー・ブザン天才養成講座) 』単行本(ソフトカバー) – 2008/12/20 トニー・ブザン (著), 近田 美季子 (監修, 翻訳)
1.用紙の準備
2.セントラル・イメージ(中心から描く)特にカラフルに
3.色 カラーペンなどでカラフルに描く
4.中心からブランチ(枝)を放射状に伸ばす
5.メイン・ブランチの上に単語(BOI;Basic Ordering Idea)を乗せる
6.メイン・ブランチの先にもサブ・ブランチや単語を追加する
7.楽しんで描く

第3章 事例で学ぶデザイナーズマインドマップ

初めから改善の余地がないほどよいアイデアなどはなく、どんどん・・・・改良を加えていくつもりである。                  [アーキタイプ(元型)とひらめきの瞬間]
短時間でたくさんのプロトタイプを作ることにより、頭だけで考えるのではなく手で考える(=実体験から思いつく)のがプロトタイプ思考です。ひとつのアイデアに固執せず様々な人々から意見を聞き漸次改良し、練り上げていきます。
「コーチ」の原型は「馬車」で、乗客を目的地まで送り届ける馬車の比喩から、「相手が目指す目的地まで、しっかり付き添って送り届ける」ための体系化された手法を「コーチング」といいます。     [混乱した状況を解放へと向かわせたい場合②コーチング]
コーチングにマインドマップを応用する場合には、①ゴール(未来) ②現状 ③課題 の3つのメインブランチが効果的といいます。「課題」は様々に定義されていますが、ここでは、①と②のギャップ(②から①になるために何が足りないか、または行わなければいけないこと)という意味です。
コーチ(聞き手)は、話し手自身が見つけた「気づき」を色などで強調します。それにより、話し手は自分自身の発見による課題や方向性をより強く意識できます。
セルフコーチングにも応用できそうですし、夫婦で話し合った事例では、紙を媒介とした客観性で喧嘩にならないで多方面から議論できるとのことでした。

第5章 ビジネスで使えるマインドマップ

「目的→関係者→状況→自分→方針」の順で描くことを推奨しています。初心者なら、1枚のマインドマップに5つのメインブランチを描いてみて、慣れてくれば、各1枚ごとのマインドマップにすればよいそうです。
著者は事例の登場人物に「<リソース>はどの仕事にも関係するので、いつか改めて、<リソース>だけのマインドマップをかいてみよう」と言わせています。

第6章 マインドマップが仕事を楽しくする

デザイン思考はコラボレーションが重要ですが、著者は、関係者を巻き込むためには「きれいな」マインドマップが役立つと考えています。

  1. ウィキペディア(日本語)

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