岐路に立つ「動物園大国」
第1章 余る動物
ライオンは余っている。ほしいと言ったらタダでくれるところはいくらでもある。飼うとしても20万円程度。猫より安い。
人気猫種1の価格は、スコティッシュ・フォールド5~25万円、マンチカン5~40万円前後、ノルウェージャン・フォレスト・キャット約25万円、ロシアン・ブルー15~30万円2
第2章 商われる動物
「動物交換」動物園から搬出された動物の34%にのぼります。
水族館がショーに使うアシカが欲しくてならない理由は、ショーに使えなくなるので自前で繁殖はさせられないから。
第3章 日本が「レッサーパンダ王国」になった理由
ラクダは以前は中国から数十万円で輸入できましたが、口蹄疫後は難しくなり、国内の個体は高齢化し維持が難しくなっています。
第4章 動物たちの「苦痛を軽減」するために
京都市動物園は100年以上ライオンを飼育してきましたが、群れで飼育するスペースがないことから、動物福祉の観点で、今後ライオンの飼育をする予定はありません。
また、年老いたアカゲザルだけを飼育する「老猿ホーム」施設もあります。
第6章 そもそも動物園は必要なのか?
日本は、70を超える公共団体により80を超える公立動物園がある上、民間もあわせると世界的な動物園大国。
ポッドキャスト
動物の飼育施設をもたず、取引のみに特化した動物商も出てきています。
動物園コンソーシアムがオンランウータンの森を購入したり橋をかけるなど、生息地の自然環境を守ったり、親がいなくなった動物の子供を保護する取り組みがはじまっています。欧米からは以前から行われていた取り組みです。
ネットメディアでは猫のPV(ページビュウ)が多いし、猫を飼っている人は他の種の猫も興味を持ちますが、犬はは自分の飼う犬種ごとに興味がわかれるとか。
2011年のペットフード協会の調査では、犬の飼い主は平均して月1.2万、生涯で200万使いますが、猫の飼い主は月0.8万、生涯で130万くらい費やすそうです。
結果として、PVをとるなら猫、広告をとるなら犬となるそうです。
アメリカ映画ではエンドクレジットに「アメリカン・ヒューマン・アソシエーション」団体がクレジットされますが、撮影にあたって動物も含め福祉に反映していないかチェックされます。
「アメリカでは12週未満の子犬をこんな風には絶対に扱わない。それに、どうしても動物を撮影に使わなければならない場合は、複数用意して交代できるようにし、ストレスがかからないようにしながら撮影するんだ。何だこれは。」(忠犬ハチ公をモデルにしたアメリカ映画「HACHI」を日本で撮影した際のメディア倫理エピソード)
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