ベースラインと名の付く次の3種類の用語の使い分けについて教えて下さい

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PMBOK®Guideで「ベースライン」と名の付く次の3種類の用語の使い分けについて教えて下さい。
■パフォーマンス測定ベースライン
■プロジェクト・ベースライン
■スコープ・ベースライン、スケジュール・ベースライン、コスト・ベースライン

スコープ、スケジュール、コスト各知識エリアベースライン、それら(および品質など他のエリアのベースラインがあればそれも)をひとつにまとめたものがパフォーマンス測定ベースラインです。原語はperformnce mesurement baseline ですが、実績測定ベースラインと訳される場合もあります。EVMなど、3つのベースラインをまとめて可視化、進捗管理する手法もあります。

ベースライン baseline】作業プロダクトの承認済版。正式は変更手続きを踏んでのみ変更可能であり実績値の比較基準として設定される。The approved version of a work product that can be changed only through formal change control procedures and is used as a basis for conparison to actual results.(PMBOK®Guide V6.用語集)

PMBOK®Guide第6版には3つのベースラインしか記載されていませんが、以前の版には「品質ベースライン」が掲載されていたこともありました。また、組織や業界によって「出荷ベースライン」「契約ベースライン」「要求ベースライン」など、様々な実績と比較するための基準が使われます。1

PMBOK®Guideには「プロジェクトのベースライン」という用語としての定義はありませんが、3つのベースライン(およびその他のベースラインがあれば)やそれをまとめた言い方と考えればいいでしょう。パフォーマンス測定ベースラインは、各ベースラインをまとめてひとくくりにしたもの、あるいはそれを可視化したEVMなどに使う図表を意味するのに対し、プロジェクトベースラインは個々のベースラインを指すニュアンスがありますが、両者ともほぼ同じような理解でかまわないでしょう。

プロジェクトのベースラインは、固有名詞というより、3つのベースラインを表す一般名詞という感じですね。

スコープ・ベースライン Scope Baseline】スコープ記述書、ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー(WBS)、および付随するWBS辞書の承認済み版。変更は必ず正式な変更管理手続きを通して行い、実績値と比較する基準として用いる。The approved version of a scope statement, work breakdown structure(WBS), and its associated WBS dictionary ,that can be changed control procedures and is used as the basis for comparison to actual results.

スケジュール・ベースライン Schedule Baseline】承認済みのスケジュール・モデルで、変更は必ず正式な変更管理の手続きに従って行う。実績値と比較する基準として用いる。The approved version of a schedule model that can be changed using formal change control procedures and is used as the basis for comparison to actual results.

コスト・ベースライン Cost Baseline】時間軸ベースのプロジェクト予算が承認された版で、マネジメント予備を除いたもの。正式の変更管理手続きを経た変更が可能で、実際の結果に対して比較基準として用いられる。The approved version of the time phased project budget , excluding any management reserves which can be changed only through formal change control procedures and is used as a basis for comparison to actual results.

各ベースラインは、承認され確定したWBS(およびスコープ記述書とWBS辞書)、スケジュール、全体予算(および作業に割り当てられた予算)と考えればいいでしょう。


  1. UNISYS TECHNOLOGY REVIEW 第 68 号, MAR. 2001,”チーム開発支援モデルと TeamFactory”,Team Development Support Model and TeamFactory,橋 本 篤

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